SATOSHI TANAKA MOTOR RACE

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1956年~1966年のロータスに載せられたヘッドカバーには、“GODIVA”のロゴがありました。

ロータスの創業者コーリン・チャップマンは、軽量で信頼性の高いエンジンを求めて
「コベントリークライマックス社」にたどり着きました。

そのエンジンを搭載してF1などのレースで好成績を残し、市販車に搭載したのが
“ロータス エリート”です。

しかし何故“Coventry Climax”のロゴ以外に“GODIVA”のロゴが採用されたのでしょう。

11世紀、イギリスのコベントリーという街では、領民に対して法外な税金を課していました。
領民は領主の妻のゴディバ婦人に助けを求め、婦人が夫にお願いをすると夫は、笑いながら
「お前が裸で白馬にまたがりコベントリーの街を一周したら税金を下げてやる」と言ったそうです。

「私が全裸になって領民が助かるのなら」と翌朝彼女は長い髪で裸体を隠しながら街の中を歩きました。

ゴディバ婦人の決意を知った領民は、家の戸や窓を締め切り、夫人の裸を見ないようにしたようです。

領主は約束を果たさざるを得なくなります。彼女は身をもって領民を救ったのでした。
このことを称えて馬に乗った裸体像がコベントリーの街のシンボルマークとなりました。

コベントリーで創業したエンジンメーカーの「コベントリークライマックス社」は
信頼性と高性能のエンジン・ヘッドカバーにコベントリー市のシンボルである
馬に跨ったゴディバ像を刻みました。

チョコレート会社の"GODIVA"はベルギーのメーカーですが、
創始者がこの「ゴディバ婦人」の勇気と深い愛に感銘を受け自らのブランドに"GODIVA"の名と、
コベントリー市のシンボルである馬に跨ったゴディバ像をロゴに冠したそうです。



誇り高き、情愛に満ちた「ゴディバ婦人」


思いやり深き「領民」



そんな理由で、1958年~1966年のロータスに載せられた「コベントリークライマックス社」のエンジンヘッドカバーには、“GODIVA”のロゴが採用されたのです。